ストレートヘアにしたい時、ストレートパーマをかけるべきか縮毛矯正をするべきか迷う人もいるでしょう。ストレートパーマと縮毛矯正は、髪をストレートにするという点でそれほど違いがないと感じるかもしれませんが、目的や施術内容などさまざまな点で違いがあります。そこでストレートパーマと縮毛矯正の違いや、縮毛矯正での失敗を避けるコツ、矯正後のヘアケアなどについて解説します。
目次
ストレートパーマとの違い1.施術内容
ストレートパーマと縮毛矯正は、髪をまっすぐにするという意味では同じなのですが、目的が違います。ストレートパーマは、一度かけたパーマを取ってまっすぐに戻していくものですが、縮毛矯正はもともとある強いクセをまっすぐに矯正するための施術です。通常ストレートパーマは、二つの薬剤を使用して髪をストレートに近づけていきます。縮毛矯正も同じく、二つの薬剤を使用して髪を伸ばしていきますが、違うのは熱を加えるという点です。縮毛矯正にはストレートアイロンを使用します。
髪のタンパク質の結合を解くための一つ目の薬剤を使用した後、ストレートアイロンを使用してうねりなどをまっすぐに伸ばしていきます。アイロンによる熱で髪をまっすぐな状態にしてから、二つ目の薬剤を使用して形を固定します。縮毛矯正は薬剤だけでなく熱が加わるため、ストレートパーマに比べて髪への負担が大きくなります。髪が傷みやすい施術でもあるため、使用する薬剤の選択やアイロンの温度の設定などは慎重に行う必要があります。施術時間は一般的に、ストレートパーマが60分~90分位であるのに対し、縮毛矯正は2時間以上かかる場合が多いです。
ストレートパーマとの違い2.料金
縮毛矯正は、薬剤の塗布に加えてストレートアイロンによる施術が加わるため、ストレートパーマと比べると施術時間が長くなります。そのため、縮毛矯正にかかる料金はストレートパーマに比べると高いです。それぞれの美容院や地域によって違いはありますが、ストレートパーマの料金が6000円~15000円位であるのに対し、縮毛矯正は20000円~35000円位が目安となっています。
ストレートパーマとの違い3.仕上がり
ストレートパーマと縮毛矯正では、施術内容やかかる時間、料金が異なるため仕上がりにも違いがあります。ストレートパーマは、元々のクセを直すための施術ではないため矯正力が弱く、ボリュームや広がりを抑えることはできますが多少のクセは残ります。一度かけたパーマを取りたい場合や、元々髪にクセがない人、自然なストレートヘアを希望する人には向いている施術であると言えます。
一方で縮毛矯正は、ボリュームや広がりを抑えると同時に、熱を加えることで元々のうねりやねじれなどをしっかりと伸ばしていく施術です。そのためクセが残ることなくしっかりと伸びて、髪の毛もツヤツヤに仕上がります。縮毛矯正は、元々の髪に強いクセがある人や、根元から毛先までまっすぐに伸ばしたいという人には向いていると言えます。
ストレートパーマとの違い4.持続力
ストレートパーマと縮毛矯正では、ストレートの持続力が異なります。ストレートパーマの持続力は、約2~3カ月であると言われています。ストレートパーマは、薬剤によってまっすぐに伸ばしているだけの状態であるため、長期に渡って効果が持続するいうわけではありません。時間が経つにつれて、ストレートパーマをかける前の状態に次第に戻っていきます。その点、縮毛矯正は熱によりクセ毛を矯正してまっすぐに伸ばしているため、施術を受けた部分は半永久的にストレートが持続すると考えられています。ただし新しく生えてくる髪の毛には、本来持っているクセがあるため、一度縮毛矯正をかけてしまえば永久的にストレートヘアを持続することができるということはありません。髪の伸びる早さや髪質などにより個人差はありますが、約1年位は効果が持続すると考えてもよいでしょう。
ストレートパーマとの違い5.ダメージ
ストレートパーマと縮毛矯正では、髪が受けるダメージにも違いがあります。ストレートパーマは薬剤のみを使用してストレートに近づけていくため、髪への負担は比較的少なくてすみます。一方で縮毛矯正は、薬剤だけでなくストレートアイロンによる熱処理が加わるため、施術時間も長くなり、より髪が傷みやすくなると考えられています。また、縮毛矯正は強いクセ毛を矯正する施術になるため、ストレートパーマと比較すると強い薬剤を使用する場合があります。
縮毛矯正で失敗する原因1.髪のダメージ
縮毛矯正は、髪がひどく傷んでいる人が受けると失敗してしまう可能性があります。例えば、ブリーチを繰り返していたり、普段からヘアアイロンを頻繁に使用していたりするなど、すでに髪の毛がひどいダメージを受けている状態だとうまく矯正することができません。長い施術時間をかけて、美容院で縮毛矯正を受けても、髪の痛みがひどいと施術によるダメージに耐えることができません。
縮毛矯正で失敗すると、ビビリ毛と言われる状態になることがあります。ビビリ毛は髪がダメージを受けすぎてチリチリになってしまった状態です。チリチリになってしまった髪は、修復するのが非常に困難です。効果が半永久的に持続するサラサラのストレートヘアを目指して縮毛矯正を受けたのに、失敗してしまったら取返しがつきません。そのため、髪のダメージがひどい時は縮毛矯正は延期して、まずは髪質のケアから始める場合もあります。
縮毛矯正で失敗する原因2.技術力不足
縮毛矯正は、美容院が行うメニューの中でも最も髪への負担が大きくダメージを受けやすいため、リスクの高い施術であると考えられています。そのため、施術を行うスタッフには高い技術力が求められます。例えば薬剤を塗布する時に塗られていない箇所があったり、アイロンを使用する時に均等に熱を加えることができなかったりすると、仕上がりにムラが出てしまいます。髪の毛のストレートの具合にばらつきが出てしまうと、縮毛矯正は失敗です。
また薬剤の選び方も重要です。薬剤を選ぶ時には、クセ毛の強さやダメージの度合い、髪の毛の密度などを見極めておかなくてはいけません。仮に弱い薬剤を選んでしまうと、時間をかけてもクセ毛がしっかりと伸びないこともあります。逆に強すぎる薬剤を選んでしまうと、短い前髪の部分だけが不自然に伸びてしまうといった事態を招いてしまいます。強いクセ毛の矯正には、それなりに強い薬剤が必要となりますが、施術をするスタッフ側の見極めが甘いと、失敗につながってしまいます。薬剤だけでなくアイロンの温度に関しても、髪の毛の状態を見ながら的確に設定していかなければなりません。髪の毛の状態をしっかり把握できていないときれいなストレートに仕上げることはできないため、縮毛矯正を行うスタッフには高い技術力だけでなく、豊富な経験も必要であると言えます。
縮毛矯正で失敗する原因3.セルフの縮毛矯正
縮毛矯正を自宅でセルフで行う人も中にはいます。しかし、縮毛矯正には高度な技術が必要となるため、セルフで行うと失敗する可能性が高いです。縮毛矯正のための薬剤は、スーパーやドラッグストアなどでも販売されており簡単に購入することができますが、市販とはいえ強い薬剤もあるため、少しのミスでも重大な失敗につながってしまいます。セルフで縮毛矯正を行うと起こりがちなのが、薬剤の塗りムラです。鏡を見ながら自分だけで薬剤を塗布していると、見えにくい後ろの部分にはあまり薬剤が付かず、見えやすい前の部分にはたっぷりと薬剤が付いてしまうということが発生します。市販の薬剤は強いものも多いため、均等に塗布することができれば問題はありませんが、付き過ぎると髪が必要以上のダメージを受けることにもなりかねません。
縮毛矯正を行う時は、髪の状態に応じて慎重に薬剤を選ばなくてはいけません。実際、美容院などでは技術力のあるスタッフが髪の傷み具合や、元々のクセなどをしっかりと見極めて、適した薬剤を選びます。経験のあるスタッフでも、判断をあやまると失敗してしまう可能性もあります。特に市販の薬剤は、一般的に髪をまっすぐにすることに重点をおいているため、自分の髪質に合わせて選ぶことはできない場合が多いです。強い薬剤を使用して、髪がひどいダメージを受けるとチリチリになり、最悪の場合髪の毛が溶けてしまうこともあるため、セルフでの縮毛矯正はリスクが高いと考えられます。
これまでの施術歴を伝えることが大切!
縮毛矯正の失敗を避けるために、あらかじめ行われるカウンセリングでこれまでの施術歴をしっかりと伝えるようにしましょう。これまでにストレートパーマや縮毛矯正を受けたことがあるか、またカラーリングをしたことがあるかなど、担当の美容師に具体的に伝えることが大事です。美容師は、それらの情報を踏まえて、実際に髪の傷み具合や髪質、クセの強さなどを見極めて施術を行っていきますが、見た目だけではダメージが分かりにくいこともあります。髪の状態やこれまでの施術歴によっては、実際に行う施術が変更になる場合もあるため、事前のカウンセリングでは自分の髪の状態についてできるだけ細かく伝えることをおすすめします。
技術力の高い美容師に依頼しよう
縮毛矯正は、美容院の施術メニュー中で、非常に難易度が高い施術です。技術力のない美容師が施術を行うと、髪に必要以上のダメージを与えてしまうこともあります。サラサラのストレートヘアを希望していたのに、いざ仕上がってみたらクセ毛がちっとも伸びていなかったということも少なくはありません。縮毛矯正は、施術を行う美容師の腕次第で仕上がりが大きく異なります。難易度が高い施術であっても、技術と経験がある美容師であれば、髪質や傷み具合、クセの傾向などを正確に見極めて、適した薬剤を選び最適な施術を行ってくれます。
しかし中には技術や知識がなく、縮毛矯正を希望する人全員に同じ薬剤を使用して施術を行っているような美容院もあります。使用している薬剤が自分の髪質に合わない場合、良い仕上がりを期待できないだけでなく、髪の毛を傷めてしまう危険性もありますので、そのような美容院で施術を受けるのは避けた方がよいです。失敗を避けるには、信頼できる美容師を探しましょう。縮毛矯正は、技術力の高い美容師が担当しても、まれに失敗してしまうこともあります。その場合は、施術を受けた美容院で再度やり直しをしてもらいましょう。仕上がりだけでなく、髪へのダメージなどが気になる場合は、別の美容院に相談してみるのも一つの方法です。
ダメージを避ける!施術後のヘアケア
ダメージを避けるためには、縮毛矯正後に適切なヘアケアを行うことが大事です。まず、縮毛矯正を受けた当日は、シャンプーを控えるようにして下さい。縮毛矯正を受けてから数日間は、髪の毛がダメージを受けやすい状態であると考えられます。そのような状態の時に、ゴシゴシと洗ってしまうと、髪の毛が傷んでしまう可能性があります。さらに、髪の毛は濡れている状態の方が傷みやすい傾向にあるため、なるべく当日のシャンプーは避けた方が安心です。
当日シャンプーをすると縮毛矯正がとれて元に戻ってしまうのでは、と心配する人もいますが、基本的にそのようなことはありません。どうしても当日シャンプーをしたいという場合は、お湯だけで汚れを洗い流すようにしましょう。シャンプーを使用せずに、お湯で洗うだけでも髪や毛穴の汚れの60%は落とすことができると考えられています。
縮毛矯正をした翌日は、まだ髪が傷みやすい状態のためできるだけやさしく洗うようにして下さい。髪の摩擦には特に注意が必要です。使用するシャンプーは、髪の毛の栄養分が含まれているアミノ酸系のものがおすすめです。アミノ酸系のシャンプーは、薬剤によってアルカリ性に傾いた髪を弱酸性に戻してくれます。また、縮毛矯正後の髪の毛には、薬剤の成分が残留しています。そのため、内部で薬剤が安定するまで2週間位は、髪の毛をきつく結ばないようにしましょう。髪の毛をどうしても結ばなくてはならない場合は、矯正後2週間はゆるくまとめる程度にして下さい。結んだ髪をほどく時は、無理やりひっぱったりせずにそっと外すようにしましょう。櫛でとかす時も、毛先から徐々にとかすようにするなど、髪の毛へのダメージを減らすように心掛けることが肝心です。
縮毛矯正をしたらきちんとケアしよう
縮毛矯正をした髪には、自宅での適正なケアが必要です。アミノ酸系シャンプーとせっけんシャンプーの長所をかけ合わせて作られたZACCのシャンプーは、縮毛矯正後のヘアケアに最適です。地肌までしっかりと洗うことができ、健康な髪へと整えてくれます。ZACCのシャンプーには、植物由来のスカルプケア成分が含まれていて、縮毛矯正後のダメージを受けやすい髪にも、ハリやツヤを与えてくれます。きちんとしたヘアケアを行って、サラサラのストレートヘアを楽しみましょう。
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